乾燥肌とはどういう状態の肌のことをいうのか?
通常の肌の角質層には約30%が水分でできていますが、
この割合が30%以下になった状態のことを乾燥肌といいます。

どういう時に角質層の水分が30%以下になるの?
一般的に「乾燥肌」である状態は以下の状態のときをいいます。
- 湿度が30%を下回っている環境にいる時
- 角質層の保湿成分が不足している時
通常はセラミドなどの保湿成分が正しい働きをすれば、乾燥肌にはなりません。
人間の角質層で生産される保湿成分の量は年齢を重ねるとともに確実に少なくなっていきます。
つまり、年をとっていけばいくほど肌は自然と乾燥肌になりやすくなっていくのです。
肌の油がないのは乾燥肌?
よくオイリー肌という言葉がありますが、肌に脂気がないことを乾燥肌とはいいません。
乾燥肌とは保湿成分が多いか少ないかの問題です。
肌が乾燥すると分厚くなってシワになりやすくなるのはなぜ?
乾燥すると肌がゴワゴワして硬くなるのは、角質層が厚くなるのが原因です。
角質層は外からの刺激から肌を守るバリア的な役割があるので、乾燥すると、よりいっそうバリアの力が強くなり、厚みを増すのです。
乾燥肌は保湿で戦うべし!
補湿ではなく保湿を!
乾燥肌は単に上から水分を与えただけでは改善されません。保湿とは読んで字のごとく、湿度を保つこと。
すなわち保湿を維持する肌になるようにケアすることが重要です。
保湿力のある肌になれば乾燥した冬場でも乾燥肌になりにくくなります。
セラミドやヒアルロン酸など保湿成分が配合された美容液やクリームで保湿力をアップさせるケアに努めましょう!
美容液などに含まれる主な保湿成分の種類とは?
水分含有力★★★★★
●セラミド
角質細胞間脂質の約40%を占め、乾燥した環境でも水分を逃がさない力が最強。
●スフィンゴ脂質
セラミド以外の角質細胞間脂質
●レシチン
大豆から抽出される保湿成分
●ステアリン酸コレステロール
脂質の一種である保湿成分
水分含有力★★★
●ヒアルロン酸
真皮に存在するゼリー状の物質でその保湿力は200から600倍
●コラーゲン
真皮の中にあるコラーゲンとは別もので、肌に塗った場合は保湿成分となる。
真皮にあるコラーゲンを補うものではないので注意。
●エラスチン
真皮の中にあるエラスチンとは別もので、保湿成分として配合されるもの。
●ヘパリン類似物質
血液の中にあるヘパリンという成分の類似成分を保湿成分として応用したもの。
水分含有力★★
●天然保湿因子
アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸など。
●PG、グリセリン、1.3BG
アルコールの一種で吸湿性がある。
●ミネラルオイル
ワセリンなど石油や鉱物からつくられた油分
●植物油
アボカドオイル、オリーブオイル、大葉オイル、米ぬか油などの油分
●流動パラフィン
石油からつくられた炭化水素類の混合物。
保湿成分の王様はやっぱり「セラミド」
セラミドは肌の水分維持管理機能のほとんどを担っており、
人間の肌からすべてのセラミドを無くしてしまうと約80%の水分が失われてしまうほど最も重要な成分です。
セラミドは水に溶けず、水をサンドイッチ構造のように閉じ込めて逃さないので、たとえ湿度が0%になってもその中の水は蒸発しません。
つまり肌内に十分なセラミドがあれば、乾燥のきつい真冬の季節でも乾燥肌にはなりません。
セラミドの特徴
- 肌のターンオーバーよってつくられる。
- 加齢によってつくられる量は減っていく。
- サプリのセラミドを飲用しても増えない。
- セラミドを含んだ化粧品で補うことは可能。
以上から、乾燥肌が気になってくる年齢になってくると、セラミド配合の化粧水でケアすることが非常に有効といえるでしょう!
さらに40代を超えてくると、水分だけでなく油分の量も減ってくるのでクリームなども重ねて塗ることも重要です。
セラミド配合の化粧品を選ぶ際の注意点
- セラミド1,セラミド2など数字がついているセラミドは価格は安いですが、濃度が低いのでその分効果も低くなるので注意。
- セラミドは化粧水ではなく美容液またはクリームタイプのものを選ぶ。
- 本物のセラミド配合のものは3,000円以上のものが多い。
以上からセラミド成分配合の化粧品は効果が高い反面、価格が高いのがネックですね。
もっと安くケアしたいという方にはヒアルロン酸配合のものを選ぶといいでしょう。
ヒアルロン酸はコストも安く、肌表面の保湿に非常に優れています。
ただしデメリットとしてヒアルロン酸配合の化粧品はベッタリとしてしまうので塗りすぎには注意が必要です!